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\最小限の本数で全体を支える/
オールオン4(All-on-4)は、多くの歯を失った方や総入れ歯をお使いの方に対する、インプラントを用いた治療法です。従来のインプラント治療では、失った歯の本数と同じだけのインプラントを埋め込む必要がありましたが、オールオン4では、最少4本のインプラントで、片顎全体の歯を支える仕組みになっており、効率的に咀嚼機能を回復できます。
私たちの口の中は、上顎と下顎に分かれており、それぞれに歯が並んでいます。通常、上下それぞれに14本ずつ(親知らずを除く)の歯がありますが、オールオン4では、一番奥の第2大臼歯以外の12本を人工歯として再現します。
つまり、上顎なら上顎だけで4本のインプラント、下顎なら下顎だけで4本のインプラントを使い、それぞれの顎で12本分の人工歯を支えるのです。上下両方を治療する場合は、合計8本のインプラントで上下24本分の歯を作ることになります。
この治療法の名称は「All-on-4」、つまり「すべてを4本で支える」という意味から来ています。顎の骨にインプラント(人工歯根)を4本埋め込み、その上に連結された人工歯を固定します。インプラントを橋の支柱のように配置することで、少ない本数でも全体をしっかりと支えることができるのです。
特に画期的なのは、手術当日に仮の歯を装着できる点です。手術を受けて頂いたその日に、歯が入った状態で帰宅できるため、「歯のない期間」がほとんどありません。これは、長年入れ歯で悩んでいた方や、見た目を気にされる方にとって、非常に大きなメリットとなります。
従来のインプラント治療では、欠損歯の数が多い方やすでに総入れ歯の方の場合、対象となる歯全てに一本ずつインプラントを埋め込む必要がありました。これには高額な費用がかかるだけでなく、手術時間も長く、身体への負担も大きいものでした。オールオン4では、片顎につき4本(場合によっては6本)のインプラントで全体を支えるため、費用を抑えられ、手術時間も短縮されます。
インプラントを少ない本数で効率的に配置するためには、顎の骨の状態を正確に把握し、最適な位置と角度を決定する必要があります。特に奥のインプラントは斜めに埋め込むことで、骨の状態が良い部分を有効活用します。
ここで重要になるのが、最終的にどのような人工歯を作るかという補綴的な視点です。
インプラントの埋入位置は、単に骨の状態だけで決めるのではなく、「理想的な噛み合わせや見た目を実現できる人工歯を作るためには、どこにインプラントがあるべきか」という逆算が必要です。この治療計画の立案において、補綴治療の専門的な知識が不可欠となります。

長期間入れ歯を使用していた方や、歯を失ってから時間が経っている方は、顎の骨が痩せてしまっていることがあります。従来のインプラント治療では、骨が不足している場合には骨移植(骨造成)が必要となり、治療期間が数ヶ月から1年以上に及ぶこともありました。
オールオン4では、インプラントを斜めに配置することで、残っている骨を最大限に活用します。そのため、多くの場合で骨移植を避けることができ、治療期間を大幅に短縮できます。ただし、骨の状態によっては骨移植が必要になることや、インプラント治療自体が困難なことがあるため、精密な診査診断が重要です。
オールオン4の最大の特徴は、手術当日に固定式の仮歯が装着できることです。従来のインプラント治療では、インプラントを埋め込んでから骨と結合するまで数ヶ月は入れ歯などを使う必要がありましたが、オールオン4では計算された配置とより強固な固定方法により、手術直後から審美的な仮歯を装着できます。
ただし、インプラント体が骨と結合する8週間は適切な食事制限をすることがオールオン4治療の成功の鍵になります。この仮歯は取り外し式ではなく、歯科医院で固定されるため、従来の入れ歯のようにずれたり外れたりする心配がありません。食事や会話も自然に行えます。
8週間後、インプラントt体が骨としっかり結合した後に、理想的な噛み合わせと見た目に調整した2つ目の仮歯に交換し、機能性、審美性を確認していきます。2つ目の仮歯に患者様が満足された段階で、ジルコニアなどのより審美性、耐久性の高い最終的な人工歯に交換します。
総入れ歯をお使いの方からよく聞かれる悩みとして、「食事中にずれる」「痛みがある」「味が分かりにくい」「話しづらい」「見た目が気になる」といったものがあります。オールオン4は固定式であるため、これらの悩みが大幅に改善されます。
上顎の場合、入れ歯では口蓋(上顎の内側)を覆う必要がありますが、オールオン4では口蓋を覆わない設計が可能です。そのため、食べ物の温度や味を直接感じることができ、食事の楽しみが戻ります。また、発音もしやすくなり、会話がスムーズになります。
オールオン4の成功には、治療前の綿密な診査と診断が欠かせません。CT検査により、顎の骨の量、質、神経や血管の走行などを三次元的に把握します。この情報をもとに、インプラントを埋め込む最適な位置と角度を決定します。
ここで重要になるのが、補綴(ほてつ)治療の専門性です。補綴治療とは、失った歯を人工物で補う治療の総称であり、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどが含まれます。
オールオン4では、インプラントの配置だけでなく、最終的な人工歯の形態や噛み合わせの設計が治療の成否を左右します。噛み合わせが適切でないと、インプラントに過度な負担がかかり、長期的な成功が得られません。
補綴治療のスペシャリストである日本補綴歯科学会専門医の院長が、機能的で審美的、かつ長持ちするオールオン4の治療計画をご提案いたします。
手術当日は、まず局所麻酔を行い、さらに静脈内鎮静法を併用します。静脈内鎮静法を用いると、うとうとした状態で手術を受けられるため、恐怖心や緊張が軽減されます。
手術では、計画通りの位置にインプラントを埋め込みます。手術時間は片顎で2〜3時間程度です。インプラントを埋め込んだ後、その日のうちに仮歯を製作し、装着します。仮歯は事前に準備しておいた型をもとに作られ、インプラントにしっかりと固定されます。
手術後、数時間の休憩を経て、新しい歯が入った状態で帰宅できます。ただし、手術直後は柔らかい食事から始め、徐々に通常の食事に戻していく必要があります。
手術から3〜6ヶ月後、インプラントが骨としっかり結合したことや仮歯の機能性、審美性に患者様が満足されたことを確認してから、最終的な人工歯を作製します。この人工歯の作製においても、補綴専門医の知識と経験が重要です。
見た目の美しさだけでなく、長期的に安定した噛み合わせを実現するためには、正確な診断と調整が必要だからです。
最終的な人工歯が装着された後も、定期的なメンテナンスが不可欠です。3〜6ヶ月ごとに歯科医院でクリーニングと検査を受けることで、インプラント周囲の炎症を予防し、長期的に良好な状態を維持できます。ご自宅でのセルフケアも重要で、専用のブラシや洗浄器具を使った清掃方法を指導します。
オールオン4は、多くの歯を失った方や総入れ歯をお使いの方に適した治療法ですが、特に以下のような方におすすめです。
まず、現在使用している総入れ歯に不満がある方です。入れ歯が合わない、痛みがある、食事が楽しめないといった悩みをお持ちの方にとって、固定式のオールオン4は生活の質を大きく向上させる選択肢となります。また、残っている歯が重度の歯周病などで保存が難しく、近い将来すべての歯を失う可能性が高い方にも適しています。
さらに、従来のインプラント治療では骨移植が必要と診断されたものの、長期の治療期間や追加の手術を避けたい方にも、オールオン4は有効な選択肢です。
すべての方がオールオン4の治療を受けられるわけではありません。重度の糖尿病や骨粗鬆症の治療中の方、心臓病などの全身疾患がある方は、主治医との連携が必要です。また、喫煙習慣がある方は、インプラントの成功率が低下するため、禁煙が強く推奨されます。
顎の骨が極端に少ない場合や、骨の質が著しく悪い場合には、オールオン4が適応できないこともあります。そのような場合でも、骨移植を併用することで治療可能になることがあるため、まずは詳しい検査を受けることが大切です。
オールオン4は、従来の総インプラント治療と比較すると費用を抑えられますが、それでも高額な治療です。片顎で250〜300万円程度が一般的な費用の目安となります。ただし、使用するインプラントや人工歯の材質、医院によって費用は異なります。
治療期間は、手術当日に仮歯が入り、最終的な人工歯が完成するまで6ヶ月程度です。従来のインプラント治療や骨移植を伴う治療と比べると、大幅に短縮されます。

手術中は局所麻酔をしっかりと行うため、痛みはほとんど感じません。
また、静脈内鎮静法を併用することで、うとうとした状態で手術を受けられます。手術後は痛み止めを処方しますので、多くの方は市販の鎮痛剤を飲む程度の痛みで済みます。腫れは2〜3日がピークで、1週間程度で落ち着きます。
はい、できます。手術当日の夕方から、柔らかい食事であれば摂取できます。
最初の1〜2週間は、お粥、うどん、豆腐、煮魚など、柔らかく噛みやすいものを中心にしてください。徐々に通常の硬さの食事に戻していきます。最終的な人工歯が入れば、ほとんどの食べ物を普通に食べられるようになります。
適切なメンテナンスを行えば、10年以上良好な状態を保つことができます。
インプラント自体の成功率は非常に高く、95%以上とされています。ただし、口腔内の清掃が不十分だと、インプラント周囲炎という炎症が起きて、インプラントを失う原因になります。定期的なメンテナンスと、ご自宅での丁寧なケアが長持ちの秘訣です。
最も大きな違いは、固定式か取り外し式かという点です。
入れ歯は毎日取り外して清掃する必要があり、使用中にずれたり外れたりすることがあります。オールオン4は歯科医院で固定されるため、天然の歯と同じように使えます。また、入れ歯では口蓋を覆う必要がありますが、オールオン4では覆わないため、食事の味や温度をより感じられます。噛む力も、入れ歯が天然歯の20〜30%程度なのに対し、オールオン4は70〜80%程度まで回復します。
オールオン4は、インプラントを埋め込む外科的な技術だけでなく、最終的な人工歯を設計する補綴的な診断が非常に重要です。
噛み合わせが適切でないと、インプラントに過度な負担がかかり、長期的な成功が得られません。日本補綴歯科学会専門医は、厳しい試験と症例審査をクリアした補綴治療のスペシャリストであり、機能的で審美的、かつ長持ちする治療を提供する知識と経験を持っています。オールオン4のような複雑な治療においては、この専門性が治療の成否を大きく左右します。
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